マンション駐輪場改修工事のタイミングと費用感について
- 建材事業部 マーケティングG
- 6月17日
- 読了時間: 7分
更新日:2 時間前
サイクルラックに空きがなく収納できない、自身の自転車に対応していない、といったマンションの駐輪場に関する課題はありませんか?
マンションの駐輪場には様々な課題があります。改修工事を考えているけれど、費用がいくらぐらいかかるのか気になりますよね?
マンション駐輪場の改修工事について、工事が必要なタイミングと工事内容ごとの費用感を説明するともに、マンション駐輪場の課題を解決した事例をいくつかご紹介します。
マンション駐輪場の改修工事が必要となるのはどんなとき?

マンション駐輪場の改修工事は次のようなときに検討することが一般的です。
1. 老朽化などにより設備が破損したとき
自転車を載せるサイクルラックは、長年の使用や雨風にさらされることで、錆びたり、歪んだり、破損したりします。特に2段式サイクルラックなどは、自転車を上げ下げする際の負荷によって劣化が早まることがあります。破損したままでは自転車の出し入れが困難になったり、転倒事故につながる危険性もあります。
サイクルハウスの屋根材や柱は破損、雨漏り、骨組みの錆びなどを生じます。雨漏りでは、自転車が雨ざらしになり、劣化を早める原因になります。骨組みの劣化や破損は放置するとサイクルハウスの倒壊にも繋がります。
サイクルハウスや周辺の照明設備には、球切れ、故障などが生じます。夜間の駐輪場が暗くなり、防犯上の問題や利用者の安全性の低下につながります。
2. 収容台数やラック種類のミスマッチが顕著なとき
近年、電動アシスト自転車、子供乗せ自転車、マウンテンバイクなど、大型で重量のある自転車が増加しています。従来のラックでは対応しきれず、無理な駐輪によるラックの破損や、駐輪場からはみ出すといった問題が発生します。このような自転車の大型化や多様化にも対応が必要です。
また、マンションの入居世帯数が増えたり、自転車利用者が増えたりすることで、既存の駐輪スペースでは足りなくなることがあります。通路や共用部に放置自転車が増え、景観の悪化や避難経路の妨げになることもあります。
古いサイクルラックは使い勝手が悪くなっている場合があります。例えば、2段式ラックの上段が重くて利用しにくい、ラックの間隔が狭くて出し入れがしにくい、といった利用者からの不満が多いことがあります。
3. 防犯や安全性の問題が生じたとき
防犯カメラの設置が不十分、照明が暗い、出入りが自由すぎるなど、防犯上の脆弱性があると、自転車盗難のリスクが高まります。
また、破損したラック、暗い照明などは、利用者が怪我をするリスクを高めますので、早急に対応する必要があります。
4. 景観の悪化や資産価値の低下の懸念があるとき
老朽化した設備、破損した自転車、放置自転車が混在するなどするとマンション全体の美観を損ねる場合があります。
また、駐輪場はマンションの共用部であり、その状態は入居者の満足度やマンションの資産価値に直結します。古くて使いにくい駐輪場は、入居を検討する人にとってもマイナス要因となりえます。
5. 大規模修繕を行うとき
マンションでは、築10~15年程度で大規模修繕工事が行われることが一般的です。このタイミングで駐輪場も同時に改修することで、共通費用の削減や、工事全体の効率化が図れるため、検討されるケースが多いです。
これらの問題が顕在化してきた場合、管理組合や住民から改修の要望が高まり、具体的な検討が始まることが一般的です。
マンション駐輪場改修工事の主な工事と費用感

マンション駐輪場の改修工事の主な内容と費用感を説明します。マンション駐輪場の工事内容は幅広いため、工事の一例での費用感としています。
1. サイクルラックの交換・増設
内容:サイクルラックの設置
費用感:1~8万円/台
その他:撤去費用などが別途でかかります
サイクルラックの交換や増設のおおよその費用感は、ラックの台数によって決まります。引き出し2段式ラック、垂直昇降式ラック、スライド式ラック、電動アシスト自転車対応ラック、子供乗せ自転車対応ラックなど、ラックの種類や仕様によって費用は大きく変動します。
2. 床面・路面の改修
内容:コンクリート打設
費用感:1~2万円/m2
その他:解体工事などが別途でかかります
床面や路面の改修は、アスファルト舗装、コンクリート舗装、インターロッキング、ゴムチップ舗装、ライン引き、駐輪番号表示などがあり、一概には費用を決められません。例としてあげたコンクリート打設のように床面を新設するような工事であれば、一般的に工事面積でおおよその費用感を算出することが出来ます。
3. サイクルハウス(屋根)の設置や改修
内容:サイクルハウスの設置
費用感:20~50万円/1スパン
そのた:解体工事や床面のコンクリート打設などが必要に応じて別途でかかります
サイクルハウスの設置の費用は、形状や素材(塩ビ鋼板、カラー鋼板など)、デザインといったサイクルハウスの仕様と設置する範囲で決まります。範囲は屋根を支える柱と柱の間を1スパンとしていて、想定される設置台数や駐輪場の面積に応じて何スパン設置するかを設計します。
4. その他
防犯カメラの設置、照明の増設・LED化、ゲート・フェンスの設置、駐輪場管理システムの導入(IT化)、充電スタンドの設置(電動自転車向け)、サイン表示、案内板の設置など、多岐にわたりますので、目的に応じての検討が必要となります。
今回の費用感はあくまで一例であり、工事内容や地域、工事業者などによって大きく変動しますのでご注意ください。
業者選びのポイント
マンション駐輪場の改修工事の業者選びは次のようなポイントで選びましょう。
駐輪場工事の専門知識があるか
提案力・対応力はどうか
アフターフォローは充実しているか
お見積もりが明瞭か、内訳が分かりやすいか
住民への配慮(騒音、通行止めなど)
駐輪場改修工事の実績が豊富か
とくに駐輪場改修工事の実績が豊富な業者は、過去の事例写真や実物などが見られることや、お見積もりの対応が早くなるなどの理由でおすすめです。
鋼鈑商事のマンション駐輪場改修事例のご紹介
鋼鈑商事のマンション駐輪場改修事例をいくつかご紹介します。
マンション駐輪場改修事例1

こちらの事例は、マンションの管理組合様からの依頼で改修工事を行った事例です。
このマンションでは下記のような課題がありました。
既存の二段式ラック上段へ自転車を載せるのが面倒
マンション内廊下に駐輪されて通行の邪魔になる
子乗せ三人乗り自転車がラックに入らない
課題に対して鋼鈑商事で改修工事を検討し、通常の自転車と子乗せ三人乗り自転車の区画を分けて必要台数を確保する提案をご採用いただきました。
マンション駐輪場改修事例2

こちらの事例も、マンションの管理組合様からの依頼で改修工事を行った事例です。
このマンションでは下記のような課題がありました。
使っている二段式ラックの上段が使いづらい
自転車を使用する人が増えて駐輪場の空きを待っているが空きが出ない
空きがない為、駐輪スペース以外の場所に自転車をとめられおり、見た目が悪い
川が近く、使っているラックの錆びが出ている
垂直昇降式ラックとスライド式ラックの組み合わせにより二段式ラック上段の台数を減らしつつ必要台数を確保しました。また、使いやすい二段式ラックを提案して、上段設置への負荷も減らしています。
鋼鈑商事では、マンション駐輪場の改修工事を多く行っています。お客様に合わせたプラントを費用もあわせてご提案できますので、駐輪場改修工事をお考えの方はこちらもご覧ください。
まとめ
マンション駐輪場の改修工事のタイミングは設備の劣化時だけでなく、防犯や景観、自転車の変化や住人の使いやすさなど観点からも行われています。突発的な改修などでは、改修資金の積み立てが十分でない場合もあります。
専門の工事業者と協力し、費用と使いやすさやニーズに合わせた改修内容を検討することで、住民にとって最適な駐輪場を実現しましょう。
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