マンション駐輪場の雨ざらし自転車対策
- 建材事業部 マーケティングG
- 9月30日
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更新日:5 時間前
駐輪場の自転車が雨ざらしになっていませんか?
マンションの駐輪場が雨ざらしの状態ですと、自転車自体の劣化だけでなく、利用者の不満や見栄えの悪化から周辺住民の不信感につながる可能性もあります。
今回は、マンションの駐輪場が雨ざらしの場合の影響と改修方法についてご説明します。
マンションの駐輪場が雨ざらしだとどうなる?

マンションの駐輪場が雨ざらしの場合の影響について説明します。
自転車の劣化が早まる
駐輪場に屋根がなくて自転車を雨ざらしにした場合、まずは金属部分が錆びやすくなりチェーンやブレーキなどの重要なパーツが劣化しやすくなります。これにより、見た目の悪化だけでなく、安全性の低下や故障のリスクが高まります。
利用者の不満が高まる
雨ざらしの駐輪場では、利用者が雨天時に濡れた自転車を使わなければならず、通勤・通学時の不快感や衣服の汚れにつながります。また、濡れた状態で自転車に乗ることで、ハンドルやサドルが滑るといった事故につながる危険性もあります。さらに上記の自転車の劣化による修理費用や買い替えの頻度が増えるとった金銭的な面でも負担となります。これらの要因から住民からの不満も高まります。
管理状態の不信感から空室リスクが増加する
マンションの駐輪場が雨ざらしのままだと、さびや汚れなどで劣化した自転車が目立ち、敷地全体の景観が損なわれます。これにより、地域からのマンション管理状態への不信感につながり、空室のリスクの増加を招く可能性があります。
このようにマンションの駐輪場が雨ざらしの場合には様々な影響が生じてきますが、逆に言えば雨ざらしにならない駐輪場を作ることで対応することができます。
よくある駐輪場が雨ざらしの理由と解決策は?

雨ざらしの駐輪場となるにはいくつかの理由があります。よくある理由について説明するとともに、解決策をご説明します。
駐輪スペースはあるが駐輪場屋根がない
マンションに駐輪スペースは確保されていても、屋根が設置されていないケースは多くあります。これは、初期設計でコストやスペース効率を優先した、あるいは、後付けの屋根設置が検討されていない、ということが原因です。
こうした場合の解決策としては、後付けの駐輪場屋根を設置することが考えられます。費用的な課題もありますので、どの程度の範囲に駐輪場屋根を設置するかをアンケートを活用して必要駐輪台数を算出するといった方法で費用を抑える工夫もあります。
屋根のある駐輪スペースが狭い
駐輪場の利用者数に対して、屋根付きの駐輪スペースが狭い場合、雨を避けられる場所が限られると、自転車を停められる場所がなく雨ざらしの場所に停めざるを得なくなってしまします。
解決策としては、駐輪スペース自体がある場合は上記と同様に屋根を追加で設置する方法があります。また設置スペースがない場合は、自転車ラックを導入して自転車をきちんと並べ、限られた屋根付きの駐輪スペースに駐輪可能な台数を増やすという方法があります。自転車ラックにはスライド式ラックや二段式ラックなど、使いやすさや収納台数を増やすためのラックがありますので、駐輪場の状況に応じて設置できます。
そもそも駐輪スペースがない
マンションによっては、そもそも駐輪スペース自体が設計段階から確保されていない場合があります。最近では、自治体ごとに駐輪場の設置義務がある場合が多いために減っていますが、敷地面積の制限や駐車場などほかの用途を優先した結果として起こります。
こちらについては、住民の要望に応じて、空き地や共用部を駐輪場として転用して新たに設置することが解決法となります。
設置工事のための注意点
雨ざらしの駐輪場を解決するための駐輪場屋根や自転車ラックの設置について、工事のための注意点を説明します。
1. 設置スペースの寸法確認
ラックや屋根のサイズが敷地に収まるか、通行の妨げにならないかを事前に確認が必要です。特にマンションでは、共用部の使用に管理組合の承認が必要な場合があります。
2. 地面の状態と基礎工事の必要性
アスファルトやコンクリートの状態によっては、アンカー固定や基礎工事が必要になることがあります。水はけの悪い場所では、排水対策も検討が必要です。
3. 屋根の耐風・耐雪性能
屋根は風や雪に耐えられる設計であることが重要です。地域の気候条件に合わせた仕様を選びましょう。
4. 住民への事前説明と合意形成
工事中の騒音や通行制限が発生するため、住民への周知と理解を得ることが大切です。管理組合の承認や予算決議が必要な場合もあります。
5. 自治体の条例や建築制限の確認
屋根の高さや設置位置が、地域の建築基準や景観条例に抵触しないかを事前に調査しましょう。
6. 施工業者の選定と保証内容の確認
多くの納入や施工実績のある業者を選びましょう。また、施工後の保証やメンテナンス対応についても確認しておくと安心です。
雨ざらしの駐輪場の改修工事事例
鋼鈑商事では、駐輪場屋根や自転車ラックの販売だけでなく、マンション駐輪場の工事も行っています。鋼鈑商事の雨ざらしに関連した施工事例をご紹介します。
駐輪台数が足りないが新たな駐輪スペースを設けることが難しい事例
マンション管理組合様からのご相談をお受けして現地調査へ伺いました。駐輪スペースがあり、駐輪場屋根は設置されていましたが、自転車ラックはない状態でした。

自転車の駐輪台数を確保するために二段式ラックを考えましたが、既存の駐輪場屋根の高さでは二段式ラックが設置できないことがわかりました。そこで駐輪場屋根の柱を伸ばして屋根の位置を高くする工事を行ったのち、二段式ラックを設置しました。

駐輪場屋根をすべて変更する場合には、コンクリート基礎からやり直す必要がありますので、多少コスト抑えつつご要望通りの駐輪台数を確保することができました。
鋼鈑商事ではこのようにマンションの駐輪場ごとの課題をご要望に応じた工事を行っています。雨ざらしとならない方法についてもコストを抑えた提案ができる場合がありますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
マンションの駐輪場が雨ざらしの状態ですと、自転車自体の劣化だけでなく、利用者の不満や見栄えの悪化から周辺住民の不信感につながる可能性があります。
マンション駐輪場の駐輪スペースと駐輪場屋根の状況によって改修の内容は異なりますので、工事業者と相談して状況に合わせて最適な工事内容を検討しましょう。